1-6 自分の社会的な価値をシビアに見つめる勇気が必要
日常生活で絶対的にかかる費用を計上して、最低限必要な収入を割り出すことはとても大切です。
4人家族で贅沢することもなく、慎まやかに生活をしたとしても、必要な年収はざっと500万円ぐらいになるかなと思います。
「僕を舐めてもらったら困るよ。年収500万円ぐらいの仕事なら造作もなく見つけることが出来るぐらいのスキルはあるよ。」
そう思うのも、無理はありません。今、1000万円前後の年収をもらっているエリートサラリーマンでしたらなおさらです。
私も20年近く建築業界の第一線で働いてきましたし、それなりに社会的評価の高い資格も複数所有しています。
年収500万円は難しくないと思っていました。
客観的な社会的評価を測る方法として、転職サイトに登録する方法があります。
転職サイトの功罪についてはいづれ後述しようと思いますが、あなたの転職市場での価値を知るには有効な手段です。
どの様な転職サイトでも良いのですが、私の場合はリクナビNEXTに登録しました。もちろん複数のサイトに登録しても構いません。
登録をすると早速エントリーシートのようなものに、パーソナルデータを詳細に記入していくことになります。
そこでは、業務経歴書も書かなくてはなりませんので、過去の社会人としての自分を振り返り、自覚しているスキルや経歴について考え直すきっかけになります。
上手くまとめることが出来なければ、業務経歴書の作り方についても詳しく説明してくれていますので参考にすれば作りやすいと思います。
そして、「スカウトを受ける」を選択して、データを公開します。
転職市場で商品価値が高ければ高いほど、多くのエージェントから取引のオファーが舞い込みます。
それはそれは本当にすごい量です。
まるで男子校の学園祭に女子高生が紛れ込んだかのように(笑)
もちろん、すべてのエージェントと取引する必要はありませんし、具体的に転職を進めたいのでなければ連絡を取る必要すらありません。
ここでは、企業からの直接オファーやあなたが企業から検索された回数などを点数化して順位が示されますので、自分の立ち位置がある程度分かれば良しとしましょう。
ただここで気を付けていただきたいこととして、突出して高い給与を提示している企業さんに心を奪われないで欲しいということです。
すべてとは言いませんが、その多くは一般に激務とされてる企業風土をもっていて、社員の定着率がかなり悪い傾向にあります。
ミドル世代の高収入志向と、40代の転職市場の価値が相対的に低い傾向にあることをいいことに、甘い罠を仕掛けてくることもありますので、十分に注意してください。
合わせて、希望している地域のハローワーク情報を確認してください。
ハローワークインターネットサービスを使えば、日本中の求人情報を確認することが出来ます。
希望されている地域と職種で、企業がどの程度の待遇と給与を提示しているのかを確認されることをお勧めします。
地方といえども即戦力クラスの人材は少なく、40代でも十分にニーズはあります。
しかもあなたに組織管理の経験があれば役職付きで迎えてくれる可能性すらあります。
しかし、多くの中小企業にとって年収500万円以上で転職者を受け入れることは大変なリスクを伴います。
年収500万円は地方の中小企業にとって最初に提示する年収としては、ほぼアッパーエンドだと思ってください。
実際、「うちでは500万円以上の年収を取っている従業員なんて、役員を除くと工場長だけだよ。」なんて企業もざらにあるのです。
年収は入社後実力を認めてもらいながら上がっていくものだと心得た方が、良い企業と出会える可能性がぐっと高まります。